「テンペスト」仲間由紀恵主演 沖縄の歴史ドラマは実話?あらすじとみどころ(ネタバレ)を紹介

沖縄の歴史
Bingata: traditional design of Okinawa. Okinawa is one of Japanese prefecture.

仲間由紀恵さんが主演の沖縄のドラマ「テンペスト」をご存知ですか?

琉球王国末期の首里城を舞台に、男装して王府に仕えた聡明な女性の波瀾万丈な人生を描いた歴史ドラマです。

テレビドラマに先駆けて上演された舞台、ドラマ放送後の映画化、併せて3作品の全てで

仲間由紀恵さんが主演を務め、彼女の代表作となりました。

この記事では、ドラマ「テンペスト」のあらすじや見どころ(ネタバレ)を、琉球の歴史的背景なども交えて紹介しています。

是非、最後までお読みください。

 

「テンペスト」琉球の歴史ドラマは実話なのか?

「テンペスト」作品情報

ドラマ「テンペスト」は、2011年に NHK BSプレミアムで放送されました(全10話)。

このドラマの原作は、池上永一さんによる歴史小説「テンペスト」です。

したがって、主人公の「孫寧温(そん ねいおん)」も架空の人物。

しかし、牧志朝忠(まきし ちょうちゅう)という琉球王国末期の官僚がモデルではないか、と言われています。

中国語や英語、フランス語など語学に堪能だったところは、寧温とよく似ています。

さて、小説の「テンペスト」は、2007年に文芸誌「野生時代」に連載され、

その後に出版された単行本がベストセラーとなりました。

2010年には舞台「琉球ロマネスク テンペスト」が上演、2011年にはテレビドラマ、

2012年にはテレビ映像が劇場用に編集され、「劇場版テンペスト3D」として公開されました。

「テンペスト」キャスト紹介

仲間由紀恵: 真鶴(まづる)/孫寧温(そん ねいおん)

谷原章介 : 浅倉雅博(あさくら まさひろ)薩摩の武士・真鶴の恋の相手

塚本高史 : 喜舎場朝薫(きしゃば ちょうくん)真鶴の幼なじみ・親友

高岡早紀 : 聞得大君(きこえのおおきみ)王宮の最高位の神女

Gackt  : 徐丁垓(じょ ていがい)清国の官僚

上原多香子: 真美那(まみな)尚泰王の側室・真鶴の親友

奥田瑛二 : 孫嗣志(そん しし)真鶴の父

二階堂ふみ: 思戸(うみとぅ)真鶴の侍女

上記以外にも、沖縄県出身の有名人が多数出演しています。

また、琉球の華やかな衣装に身を包んだ女優陣は、本当に美しくて見ているだけでうっとりしてしまいました。

主演の仲間由紀恵さんに至っては、男装姿の時は表情も凛として、透明感のある彼女の美しさを際立たせていたと思います。

「テンペスト」 沖縄 琉球王朝時代のドラマ あらすじ

ここからはドラマ「テンペスト」のあらすじを、琉球王国の歴史的背景も交えて紹介します。

歴史的な背景を知っておくことで、作品をより楽しめると思います。

男として生きていくと決めた一人の少女

このドラマの主人公は、孫真鶴という一人の少女。

彼女は聡明で、学問への関心もとても高い。

しかし彼女の父、嗣志は、待望の男児ではなく女児が生まれたことに失望し、真鶴のことには無関心。

「真鶴」という名前も、真鶴自身が自らに与えた名前。

真鶴には、父が孫家の後継として迎え入れた養子、嗣勇(しゆう)という兄がいました。

しかし、真鶴とは対照的に学問には一切興味がない嗣勇。

父からの重圧に耐えられなくなった兄は、ある日、忽然と姿を消してしまいます。

「兄に代わって、私が男として生きていく」

そう決心した真鶴は、名を「孫寧温と」改め、超難関の試験に合格。

念願かなって、琉球王府の役人となります。

権力争い、禁断の恋、過酷な運命に翻弄される主人公

当時の琉球王国は、中国と冊封(さっぽう)関係を結び、アジア諸国と盛んに貿易を行っていました。

※冊封とは、中国の皇帝と従属関係を結ぶことで、国の安定を図る制度

その琉球の繁栄に目をつけたのが、薩摩藩。

結果、琉球は薩摩と清国の間に挟まれ、どちらにも従うという微妙な状況に置かれてしまいます。

琉球は、武器を持たず知恵と外交力で国を守る「非武装中立国家」。

寧温は、持てる限りの知恵を駆使してその立場を守ろうと奔走します。

一方、宮廷内では優秀な寧温の足を引っ張ろうとする役人たちがさまざまな陰謀を企て、

王国最高位の神女である聞得大君は、鋭い霊力で寧温の正体を暴き利用する。

そんな中、寧温は敵対関係にあるはずの薩摩武士、朝倉雅博に徐々に惹かれていく…。

寧温/真鶴の波瀾万丈の人生はどのような結末を迎えるのでしょうか?

歴史ドラマでありながら、恋愛やサスペンスの要素も含まれていて見応えたっぶりのドラマ「テンペスト」。

続きは是非、ドラマを観てください。

 

「テンペスト」ドラマの見どころ(ネタバレ)主演の仲間由紀恵はやっぱりすごい!

一人二役、琉球舞踊、古武術 多才な仲間由紀恵

主演の仲間由紀恵さんの役どころは、「真鶴」と「寧温」という二つの顔を持つ人物。

真鶴と雅博との悲恋では、切ないシーンがたくさん出てきました。

また寧温の時は、琉球国の優秀な高官として、国の危機に立ち向かう数々のシーン。

その時々で見せる表情がくるくると変わり、仲間さんの演技力の素晴らしさを、私は改めて感じました。

さらには、トンファー(琉球古武術の武器)を持って徐丁垓と立ち回りをするかと思えば、琉球舞踊を舞ってみせたり。

さすが、NHKのドラマで主演を勝ち取るだけのことはありますね!

目を見張る名シーンの数々を披露した仲間さんですが、ドラマの後半、超お嬢様キャラの真美那とのやりとりで、

仲間さんの代表作の一つであるトリックの山田奈緒子を彷彿とさせるコミカルな演技も見せていました。

とにかく主演の仲間由紀恵さんは、たくさんの見せ場を見事にこなしていて、私はますます彼女のファンになりました。

不気味すぎるGACKT、鬼気迫る高岡早紀

徐丁垓を演じたGACKTさんは、私に限らず多くの視聴者に大きなインパクトを与えたのではないでしょうか。

清の国からやってきた宦官(去勢された役人)、徐丁垓。

妖術を使って女性をかどわかす性欲の塊のような、超危険な人物でした。

Gacktさんは、得体の知れない不気味さを全身から滲みだしていて、本当にすごかったです。

あんなに怪しげなオーラを放つ人物を演じれる人は、Gacktさん以外にいないと個人的には思いました。

聞得大君を演じた高岡早紀さんも、小説を読んで私の中で思い描いていたイメージにぴったりでした。

どこまでも気高く、野心家で、国を守る為ならどんなことでもやりかねない恐ろしい存在。

霊力を宿した時に目の色が怪しい光を放つところも、印象的でした。

その一方で、遠藤憲一さん演じる津波古(つはこ)との別れ際のシーンでは、

高飛車なのに切ない女心をとてもよく表現していらっしゃいましたね。

他にも上原多香子さんや沖縄のおばあ平良とみさんなど、素敵な役者さんがたくさん出演しているのも、このドラマの見どころの一つです。

 

「テンペスト」ドラマの見どころ②  原作の世界観が広がる視覚映像

小説の世界観を美しい映像として見せてくれる点も、見どころの一つだと思いました。

真鶴が誕生するシーンや、真鶴が王の子を出産するシーンなど、要所要所で出てくる龍の映像は、すごくカッコよかったです。

また、琉球王朝時代の美しい服装が見れられる点も、小説では絶対に味わえないテレビドラマならではの魅力でしょう。

色鮮やかな紅型(びんがた)、「ウチナーカンプー」「カタガシラ」と言われる独特の髪結スタイル、

王府の役人の八巻(はちまち)という被りものなど、どれをとっても和装とは全く異なります。

通常であれば、これらの衣装は沖縄県内の博物館などに行かないと見られないものばかり。

沖縄の重要文化財や歴史資料をもとに入念に再現されたものだと思います。

「テンペスト」ドラマの見どころ③  スピーディな展開(ネタバレ)

「テンペスト」の見どころはなんといってもハラハラドキドキするストーリー展開。

主人公の真鶴は男と偽って王宮に上がっているのに、聞得大君には早々にその正体を見破られたり

人を殺して島流しになり、マラリアに感染して死んでしまうのかと思えば、

意外な人物の登場によって助けられ、再び首里に戻ったり。

更には、国王の側室となったかと思えば、国の危機を救う為、「寧温」としても立ち回るなど…。

特にテレビドラマは全10回と、小説に比べると遥かにコンパクトにまとめられているので、

若干、突拍子もなくスピーディな展開となっている感がしなくもありません。

それでも、「この後、どうなるの?」とつい先を見たくなるドラマに仕上がっていて、見応えは十分あると個人的には思います。

男女の禁断の恋、宮廷内の権力争い、友情、サスペンスなど、エンターテイメントの要素満載です。

 

 「テンペスト」ドラマの見どころ④ 琉球の歴史を学べる

「テンペスト」は、池上永一さんによるフィクションであることはすでに紹介したとおりです。

しかし舞台となった琉球王国は実在した国であり、薩摩との関係や琉球処分といった出来事は史実に基づいています。

沖縄といえば、第二次世界大戦によってアメリカの統治下にあったことを知っている人は多いと思います。

しかし沖縄県は、そもそも「琉球王国」という独立した国家だったのです。

1429年に誕生し、中国や日本、東南アジアとの貿易で繁栄した琉球王国。

しかし貿易による琉球の繁栄にあやかろうと、1609年に薩摩藩(島津氏)が侵攻してきました。

「テンペスト」はこの時代の琉球王国が舞台となっています。

それまで琉球王国の歴史に限らず、「歴史」というものに全く関心がなかった私。

ですが、「テンペスト」に出会ったおかげで、琉球王国の歴史に興味を持つようになり、

さまざまな書籍を読むうちに、「歴史」そのものへと関心が広がりつつあります。

難しい歴史書を読むことに抵抗がある人でも、テンペストは歴史への興味関心の扉を開く、足がかりとなるかもしれませんね。

侵略にも屈しない琉球の人々の崇高な精神性

最後に、私が「テンペスト」の小説を読んで、とても印象に残っている場面をご紹介させてください。

時は、1879年(明治12年)。

明治政府が首里城の明け渡しを命じ、600人もの警察が城に乗り込んできます。

これによって琉球王国は解体されて沖縄県となるのですが、

この時、聞得大君(きこえのおおきみ)が

「いつかまた豊かな国を作ろうぞ」

そう言い放って、城から身を投げる場面があります。

(テレビドラマの方では、聞得大君は天に舞い上がっていきます)

私はその彼女の言葉を読んだ時、涙が溢れて止まりませんでした。

武器を持たず、外交と文化の力で生き抜いてきた琉球王国。

しかし、その富と繁栄ゆえに、薩摩によって一方的に支配され解体されていった。

にも関わらず、聞得大君の最後の言葉には、理不尽さへの恨みではなく希望が込められていました。

「いつか必ず国を復興させる」という言葉に、琉球の人々の美しく崇高な精神性を感じ、

私はますます沖縄という土地とそこに生きる人々に魅了されるようになりました。

 

まとめ

「テンペスト」は、仲間由紀恵さんらキャスト陣の素晴らしい演技を楽しみつつ、

琉球という国の歴史と文化を知ることができる作品です。

仲間由紀恵さんのファンはもちろん、沖縄の文化や歴史に触れてみたい人、

片時も目が離せないスリリングなドラマが好きな人など、いろんな方におすすめです。

ドラマを見た後はぜひ、原作小説にも挑戦してみてほしいと思います。

私と同様、琉球という国の奥深い魅力にあなたもハマってしまうかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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