映画サバイバルファミリー。
「ひどい」という感想と「観て良かった」という感想に分かれます。
いずれにしろ、南海トラフが起こる可能性が指摘されて久しい今、観てみたい作品ではありますよね。
私自身、「観た方がいいよ」と、人から勧められてました。
でも勇気が出なくて、先送りしてたんですよね。
観たら、すごく不安を刺激されそうだと思ったので。
でも勇気を出してみてみたら、全体的には良かったです。
細かい部分を言えば、「ん~、これはあり得ん」という箇所も多々ありましたが。
この記事では、映画が「ひどい」と言われる理由や、「気まずいシーン」についての感想などをまとめました。
観ようかどうしようか迷っている人の参考にしていただければ幸いです。
サバイバルファミリー 作品情報とあらすじ
2017年に公開された映画サバイバルファミリー。
監督は「ウォーターボーイズ」や「ロボジー」などの作品で知られる谷口史靖監督です。
主人公の鈴木家を演じるのは、小日向文世(鈴木義之)、深津絵里(鈴木光恵)、泉澤祐希(鈴木賢司)、葵わかな(鈴木結衣)。
その他のキャストは、藤原紀香や時任三郎、志尊淳、大野拓朗、ミッキー・カーチス、榎本明など。
<映画のあらすじ>
東京に暮らすごく普通のサラリーマン家族、鈴木家を襲った原因不明の停電。
電気のみならず水道やガスなどのライフラインが全て断たれた状態。
いっこうに復旧の兆しがない中、義之の一声で、一家は東京を脱出することに。
光恵の父が暮らす鹿児島に向けて、サバイバルな旅が始まった…。
感想は賛美両論!「ひどい」と言われる理由は?(ネタバレあり)
口コミや感想をみていると、サバイバルファミリーについての感想・評価は賛美両論分かれるようです。
「ひどい」「駄作」などという低い評価につながっている理由と私が感じた点をまとめました。
主人公家族鈴木家の大黒柱、鈴木義之。
ちょっと傲慢で偉そーな口を叩くけど、火を起こすこともできないポンコツ父さん。
だから子供達、特に思春期真っ只中の娘、結衣からは毛嫌いされている。
普段は大人しく従順な妻の光恵も、旅の疲れからか「お父さんは口だけの人」つい本音が…。
面目丸潰れの義之とその家族は、鹿児島への過酷な旅を続けるが、彼らの行手を大きな川が立ちはだかる。
自暴自棄になり旅を続けることを諦めようとする息子の賢司。
しかし義行にとっては、このピンチはまさに家族からの尊敬を勝ちとるチャンス!
もくもくと筏(いかだ)を作り始める。
おっ!?なんか頼り甲斐あるお父さんになってる~。
と思いきや、やっぱり、ポンコツ父さんに変わりはない。
電卓を弾くのは上手でも筏はうまく作れません。
結局、自転車を乗せた筏は川を渡り切ることはできず、崩壊。
義之は濁流に飲み込まれてしまう。
これがもしも現実に起こった状況であれば、義之はまず助からなかったでしょう。
自転車や木材と共に増水した濁流に飲み込まれ、普通の人なら絶対に溺れています。
私は以前、よく海に潜っていたので、水の力がどれほどすさまじいか、よ~く知ってます。
あの状況で浮き上がるのは、よほど普段から体を鍛えている人でないと、難しいと思います。
でもさすがは映画、フィクションの世界です。
義之は生きてました!
よかったですね~。
この映画は、バラバラだった家族がサバイバル生活を通して絆を深めていく…
そんな物語でもあります。
ですから、ここでお父さんが死んでしまっては話になりません。
そこは確かにわかります。
でもやはりこういった都合の良い展開は、もったいないな、という感想を持たざるを得ません。
なぜならこの作品は、停電という非常事態が起こった時に、私たちの生活はどうなってしまうのか?をリアルに描いている部分もあるから。
どうせなら、非常事態のリアルをとことん描いて欲しかった、と個人的には思います。
ですが、”絶対に真似しないほうが良い行動例”として、胸に刻んでおくには良い場面でした。
水の力を甘く見ないで、増水している川を渡ろうなんて考えないことです。
自転車を流され、父を失い(と思っている)、トボトボ歩いていた母と子ら。
野犬に襲われ、光恵は足を骨折。
これじゃいつまで経っても鹿児島には着けません。
ということは、映画も前に進まない。
それなら、手っ取り早く送り届けてしまえ!
と言わんばかりに、現れたのが蒸気機関車です。
「奇跡体験アンビリーバボー」とかに出てきそうな展開。
だから、絶対にあり得ない!とは言いませんが、もはや『奇跡」のレベル。
ただ、もしも私が鈴木家の面々だったら、ミッキー・カーチスさんら高齢者の乗客を見て、なぜだかめちゃくちゃホッとしそうです。
「サバイバルファミリー」
映画の中盤で登場する素敵な美男美女家族。
お父さん(時任三郎)、お母さん(藤原紀香)、息子2人(大野拓朗、志尊淳)。
めちゃくちゃ楽しそうにトランプとかして、サイクリングの途中で休憩しているようにしか見えません。
しかも、すご~く和気藹々としていて仲良さそう。
こんな極限状態でこの余裕!?
更にいえば、何日もお風呂に入ってないはずなんだけど、皆さん妙にこぎれいで爽やかな印象でした。
そして究極が、「どうせならこの極限状態を楽しんじゃいましょう」みたいなことを言って去っていく…。
いやいや、さすがにそれはないだろう。
あまりにも、現実感なさすぎる、と言うのが正直な感想です。
何故、このような家族を登場させたのか、どういうメッセージ性があったのか、ちょっと私にはわかりませんでした。
強いて言えば、義之を嫉妬させ、もっといい父親になろうと奮起させるためだったのかもしれません。
停電が起きた原因に関しては、あまり詳細は分からずじまいです。
全てが復旧した状況で、「大規模な太陽フレアか、あるいは彗星の異常接近か」とTVのニュースでさらっと流れたのみ。
この映画のメインテーマは、停電の原因ではなく、停電後の私たちの生活の破綻ですから、細かいことはいいじゃないか。
という感じでしょうか。
確かに、私もそこはあまり突っ込もうとは思いません。
それよりも、鈴木家のその後の方が私にはちょっと解せない。
せっかく鹿児島で自然と共に生きる暮らしが板につき、鈴木家の面々は幸せだと思ったのに、何故また東京へ!?
この映画は何をメッセージとして伝えたいのか、ラストでよく分からなくなってしまいました。
これがとても残念…。
今、南海トラフの可能性が高まり、大手企業が都心部から流出しています。
人口が都心部に密集し過ぎている現状では地震の被害は甚大になりますので、この動きは決して悪いものではないと個人的には思います。
だから、この映画もテクノロジーに依存し過ぎない田舎での生活を暗にお勧めしているのかと思いました。
でも最後の最後で、なんと、また都会の元の暮らしに戻っている…!
この映画は何を伝えたかったのでしょうか?
という気持ちにさせられる点が、この映画の低評価につながっているように私は感じました。
サバイバルファミリー 気まずいシーンはある?子どもに見せても大丈夫!?
この作品の中には、こんな状況が起こったら気まずいな、と思うシーンがいくつかありました。
それをご紹介します。
いつまで続くかもしれない停電。
食べるものがなくなってきた。
水ももうない。
そんな極限状態になった時、人そもそも、自分よりも人を優先するべきでしょうか?
人に対してどれだけ寛容であるべきでしょうか?
野宿しながら大阪に向かう鈴木家。
食べ物も水も少なくなっていく。
そこにつけ込んで、ペットボトルの水を、1本¥2500で売ろうとする輩も出てくる始末。
それでもまだ買えるだけいい。
周りには水がなくて困っている人もいる。
「一本分けてもらえませんか?」と頼まれ、「いや、うちももうないんです」
そっとペットボトルを隠しながら気まずそうに嘘をつく義之。
そんな中、大切な水を盗んだ不届者が現れた。
必死で追いかける息子、賢司。
そこで賢司が見たものは…
盗んだ水で粉ミルクを溶かし、赤ちゃんに与えている夫婦だった。
気まずい思いで引き返す賢司。
この2つのシーンを見た時、私だったら、どうするだろう?
と、考えさせられました。
水がなくて困っている人に、私も水を持ってない、と嘘をつけますか?
一方で、
いくら赤ちゃんの為とはいえ、自分の水を盗んだ相手に何も言わずに許せるだろうか…?
許すべきだ、という答えが常識的、というか人道的だと思います。
しかし極限状態に置かれた時、果たしてそこまで寛容になれるのか?
残念ながら、私は自信がありません。
水にまつわるこれらのシーンは、すごくリアルで、実際に起こりえる話だと思いました。
長引く停電で、ついに東京を離れることを決意した鈴木家。
同じくマンションを出て行こうとする別の家族が、飼い犬をマンションに置き去りにしていくのを目撃します。
これはペットを飼っている人が迫られる大きな決断ですね。
猫を飼っている私にとって、この場面も深く考えさせられました。
一緒に連れていくか?
それとも、泣く泣く放置するか?
もしもペットを一緒に連れて行かないと決めたら、自分の子供はどんな反応をするだろうか?
これもまた、今から話し合っておくと良い、非常事態に起こり得る状況だと私は思いました。
もう一つ動物に関わる気まずいシーンで、親だったら子供の反応が気になるもの。
それが、豚の屠殺シーンです。
さすがに肝心なところは映っていませんが、生きている豚を捕まえ、解体するのです。
この他にも、水族館の魚たちを炊き出ししているシーンもあります。
動物が好きな私にとっては、豚と水族館のシーンはちょっときつかった…。
しかし、生き物の命をいただいて私たちが生きていることは事実。
飽食の時代、これらのシーンを通して、食べ物や命の大切さを子どもに伝える機会としてはいかがでしょうか?
以上、「サバイバルファミリー」に出てくる気まずいシーンをいくつかピックアップしました。
非常事態では実際こういったことは状況はあるかも、と個人的には思う場面ばかりでした。
自分ならどうするか?
子供達にはどんなふうに説明するか?
せっかくの機会ですから、いろいろ考えておいても損はないと思いました。
サバイバルファミリー 「観てよかった」と思った点はやっぱりサバイバルに必要な知識や心構えを知れたこと
映画の序盤、鈴木家の面々は、全く危機感がありません。
「火がつかないから、ご飯が作れないわ〜」という光恵に対して、
「コンビニでなんか買うからいいよ!」と苛立った口調で返す義之。
停電してるのに、コンビニがフツーに営業しているわけないじゃん!
突っ込みたくなりました。
しかも、仕事に遅刻する、ことにキレているし、
子供達にも「遅刻すんなよ!」とか言ってるし。
気にするのそこじゃないんじゃない!?危機感なさすぎ…
そう突っ込みたくなりましたが、しかし…。
もしも今日、大規模停電が起こったら、私自身も人のことは言えない気がします。
私も「すぐつくでしょ」って、呑気に構えてそうです。
事実、映画の中で、ゴミ出しのため階下におりてきた光恵。
近所の人が今から買い出しに行く、というのを聞いて
「え~?すぐつくでしょ~」
と、まるで危機感がない。
でもなんとなくみんなが行くのなら私も行っとこうかしら?
てなわけでスーパーへ。
案の定、大勢の人が押しかけていて、おにぎりやパンはほとんど残ってません。
まあ、ここまでは私でも想像はつきます。
問題は次の場面です。
「停電だからクレジット決済はできません。現金のみでお願いします!」
大きな声で叫ぶ店員。
「なんだよ~。早く言ってくれよ!」
とレジの行列に並んでいた男性。
結局、品物を返して去って行く。
停電してるんだから、電子マネーとかクレジット決済とかできるわけないっしょ!
またまた突っ込みたくなりました。
ですけど、果たして、実際に停電が起こったら、私はそこに気づけるかな?
ん〜自信ない…(残念)。
更にもうワンシーン。
それが、娘の結衣が「なんで水も出ないの?」とキレてるシーン。
そうか~。
高校生くらいだと、停電と断水はすぐには結びつかないか。
これもすごい納得です。
結衣だけでなく、私たちの多くは、電気がある生活が当たり前になりすぎています。
だから停電したらどれだけ困るのか、停電しないと気付かづかない。
「サバイバルファミリー」の序盤は、そのことを実に巧みに描写してくれています。
自分の危機意識の足りなさをおおいに反省させられました。
そう思えたのが、個人的には「サバイバル・ファミリー」を観ての1番の収穫です。
非常時のために、食料や水のストックは、それなりにやってきたつもり。
ですがこの映画を見てて思ったのは、
いくら溜め込んだって持っていけないじゃん!
ということです。
車は、非常事態の時にはあまり優れた移動手段とは言えません。
そこで、自転車や徒歩で移動するとなれば、持って行ける荷物なんてたかが知れてます。
そんな時、手軽に持ち運べるのは自分の知識とスキルですよね。
というわけで、「サバイバル・ファミリー」を観て、重宝しそうだと思ったサバイバル系知識とスキルをまとめました。
火をおこすスキル
先ほど紹介した”美男美女家族”のパパ、時任三郎さんが言ってました。
極限状態の時、火と水と体温確保できるものがあればなんとかなる、と。
ライターやマッチはいつかなくなります。
その点、火をおこすスキルを習得していれば、心強いと思いました。
植物の知識
同じく、”美男美女家族”のママ、藤原紀香さんの言葉。
そこら辺に生えている草は大概の食べれるから。
”おおばこ”とか”たんぽぽ”とか、紀香ママは言ってましたけど、私は見ただけではわかりません。
「大概のものは食べられる」と言われてもちょっと怖いので、何の草か見分けられるとより安心ですね。
しかも、草によっては怪我や病気の時もなんか役に立つかもしれません。
なので、自生している草についての知識があると絶対に便利だと言う感想です。
水に関する知識
苔が生えている石から湧き出ている水なら飲んでも大丈夫。
個人的には、携帯用の浄水器を準備していますのでさらに安心。
バッテリー補充用の精製水は飲める。
これについては、この映画を観るまで、考えも及びませんでした。
ただし、これはあくまで極限状態の選択肢かな、と思います。
精製水とは言っても飲水用ではないので、雑菌が混ざっていたりするようですので。
ちなみに、ロープの結び方とかも知っていたら、もっと頑丈な筏(いかだ)ができたかもしれませんね。
現金の準備
まず現金をある程度、引き出して手元に置いておくことは大切ですね。
最近は、電子決済が当たり前になり過ぎて、現金なんてほとんど持ってない人が大半だと思います。
しかしこの映画を観れば、非常事態での現金の重要性がよくわかります。
移動手段として購入した自転車。
飲み水がぼったくり価格の1本2500円。
野宿は嫌だからホテルステイ(これは非常事態では贅沢の極みですけど)。
現金がないと困ること、意外に多そうです。
猫や犬用の缶詰、昆虫を食べる覚悟
映画の中で、猫の缶詰を食べるシーンがありました。
お腹がぺこぺこだったら、これすらも美味しく感じるのかもしれませんが…
個人的には、乾燥キャットフードくらいならアリですが、缶詰はどうかな~?
最近ではすでに「昆虫食」がぼちぼち出てきてますが、これも抵抗がありますね。
コオロギや蜘蛛の缶詰が販売されているらしいので、ちょっと試しに食べてみるか…
とはなかなかなりませんね。
でもやっぱり今から食べ慣れておいた方がいいのかも知れません。
以上、この映画を観たことで、自然災害や停電などの極限状態が起こった時の状況を、ある程度リアルに想像できました。
そういう意味では、やはりこの映画は一見の価値があるというのが個人的な総評です。
まとめ
映画「サバイバルファミリー」についてまとめました。
停電という非常事態での、人間の心理状態をものすごくリアルに描いている一方、
こんなのあり得ないでしょ〜と思うようなひどいストーリー展開もある。
更に、極限状態での道徳感について考えさせられるようなシーンもありました。
自分がこの状況に置かれたらどうするだろう?
そう考えさせられることは、決して悪いことではなかったと思います。
また、普段は、先送りにしがちな非常事態に対する準備についても、その必要性を痛感させられました。
面倒くさ意図は言ってられませんからね。
まとめると、個人的には「一度は観ていて損はない映画」という結論です。
最後までお読みいただきありがとうございました!


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