映画「木の上の軍隊」気まずいシーンはある?性的描写は?感想と考察「子どもにも観てほしい」 

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映画「木の上の軍隊」は第2次世界大戦中、

激戦地の一つと言われた伊江島で、終戦を知らずに2年間もガジュマルの木の上で暮らした

二人の兵隊の実話を基にした作品です。

昨今のように戦争が遠い過去のことではなくなりつつある今、平和教育という観点から、

子どもと一緒にこの映画を観ることを考えているお父さんお母さんもいるのではないでしょうか?

その場合、気になるのが、子どもに観せて気まずいシーンなどがあるか?ということ。

また「戦争映画」と聞くと、悲惨なシーンがあるのでは?と身構えてしまい、

観ることをためらう人もいるかもしれません。

そこでこの記事では、映画の中に出てくるシーンの中で、

人によっては「悲惨」「怖い」「グロい」と感じたり、

子どもには見せたくない、と感じるかもしれないシーンを紹介しています。

一方で、私が感じた「気まずいシーン」から見えてくる、この映画のメインテーマについても考察しています。

観るのを迷っている方の参考にしていただければと思いますので、

ぜひ最後まで読んでください。

映画「木の上の軍隊」気まずいシーン グロい、悲惨なシーンはある?

グロさや悲惨さは、観る人によってそれぞれ許容範囲が違いますので、一概には言えないのですが、

「戦争映画」ときいて、私が想像する悲惨でグロテスクなシーンは、

人の頭が吹き飛ばされたり、原爆の映画で人の体が黒焦げになる、など。

「木の上の軍隊」にもそういうシーンが出てくるのでは?

と身構えていました。

しかし、「木の上の軍隊」では、非常に凄惨でグロいシーンはほとんどない、

というのが私の個人的な意見です。

しかも、人が死んだりする場面は、映画の前半だけです。

中盤からは、ガジュマルの木に身を隠している山下上官(堤真一)と安慶名(山田裕貴)の

人間模様が描かれている映画ですので、安心してみることができました。

ですが、念のために「悲惨だ」と感じる人もいるかもしれない場面をいくつかご紹介しておきます。

まず映画の前半、アメリカ軍が伊江島に上陸した際に、島民が突然、爆撃されるシーンがあります。

女性が頭から血を流して、瀕死の状態になっている姿が映し出されます。

顔面が大きく損傷するなどの描写はありません。

それから日本兵がアメリカ軍の射撃によって次々と死んでいくシーンもあります。

また、戦闘シーンではありませんが、安慶名(あげな)が負傷した傷口にわいたウジ虫を食べる場面。

これは虫が嫌いな人にとっては、グロテスクと感じるかもしれません。

しかし私自身は、山田裕貴さんがこの映画のために敢えて本物のうじ虫を食べた、聞いていたので、

嫌悪感よりも山田さんの役者根性に対する尊敬の念を感じながらこの場面を見ました。

 

映画「木の上の軍隊」気まずいシーン 性的描写はある?

戦争映画でたまに出てくるのが、女性が半裸の状態で亡くなっている場面。

女性の裸体に関しては、「木の上の軍隊」ではそのような強烈な映像はありません。

強いて言えば、アメリカ兵が残していったゴミの中に女性の裸が写っている雑誌があり、

それがチラッと映ります。

また、若い女性が海の中で洗濯している場面で、彼女たちの着物は水に濡れているので、

体の線が見るように思う人もいるかもしれません。

私個人は、そのようないやらしさは感じませんでした。

 

映画「木の上の軍隊」気まずいシーン ”子どもにこそ観てほしい”

この映画で山下上官を演じた堤真一さんは、小学生の娘さんが二人いるのだとか。

そして普段は自分が出演している作品はあまり見せないが、この映画は見せようと思っている、と語っています。

以下、ご本人の言葉を引用します。

戦争のことを知る為というよりも生きることの大切さが伝えられると思います”

 

また安慶名役を演じた山田裕貴さんは

生きようとする思いが誰かに伝われ!と思いながら撮影していました

とコメントしています。

 

戦争がいかに悲惨なものであるか、ということよりも、

絶望的な状況にあっても、最後まで生きることを諦めない大切さ

当たり前と思っている食べ物や住む場所があることのありがたさ

そういったことがメインテーマの本作品。

子供だけでなく大人にとっても、観ておいて損はない映画だと思います。

また、「木の上の軍隊」では、もう一つとても大切なテーマがあったと、私は感じました。

そしてそのテーマは他の戦争映画にはない、この作品独自のもの。

以下にご紹介します。

 

映画「木の上の軍隊」気まずいシーン 考察と感想 

映画後半は、山下と安慶名、二人の会話がメインで展開していきます。

その会話の中で、いくつか気まずい空気が流れるシーンがあります。

その気まずさは、本土出身の山下上官と故郷を戦場にされた安慶名の、立場のちがいによって生じるものです。

この二人の立場の違いこそが、この映画の重要なテーマの一つだと私は感じました。

美しい島が墓場を墓場に帰る地上戦

戦況が激しくなる中、本土決戦を食い止めるための最後の砦として、

飛行場を建設することになった伊江島。

島の住民総出で作業している様子を眺める沖縄本土からやってきた兵隊と山下上官。

その会話の中で、「この島は美しいですね」といった沖縄出身の兵隊に対し、

山下が「奴ら(米兵)の墓場ですよ」と答えます。

それをきいた沖縄出身の兵隊は黙り込んでしまう。

この会話には、日本本土の人間と沖縄出身の人間との立場の違い、

という現実がとてもよく表れていると私は感じました。

自分の美しい故郷を、人間の死体がゴロゴロ転がる場所にしたいと思う人はいないはず。

しかもその死体の中に、敵のアメリカ兵だけではなく

自分の大切な家族や友人も含まれているとしたら、尚更のことです。

しかし、故郷の島を戦場にされた沖縄の人たちの気持ちを、本土出身の山下は想像だにできないのです。

故郷が戦場になるとはどういうことか?

以下、ネタバレが含まれます:

米兵たちが残していったゴミの中から、先祖代々の名前が書いてある位牌を見つけた安慶名。

それまでは、どこか呑気で朴訥な青年としてのキャラクターが目立っていましたが、

ここにきて一挙に怒りが爆発します。

怖くてはっきりものが言えなかった上官に対しても、自分の苛立ちをぶつけるのです。

安慶名:「そもそも何で、沖縄で戦うんですか?!」

山下:「じゃあ、俺の故郷(宮崎)だったらいいのか?

自分の家族や友人さえ、幸せに暮らしていければ、他の人間はどうなってもいいのか?」

戦場で戦って死ぬ俺たちよりも、戦争に負けた後の家族が悲惨な目に遭う。

だから家族を守るために戦うんだ!」

安慶名は、父を戦争で亡くし、土地を取られ、そのせいで母は気がふれています。

親友も、この戦闘で命を落としています。

つまり、安慶名の家族や友人は、戦争の勝敗に関係なく、もうすでに悲惨な目に遭っているのです。

にもかかわらず、

「自分と自分の家族さえ良ければそれでいいのか?」

と堂々と言える山下。

友達と靴を探し回った思い出の丘は、自分が初めて人を殺した丘へと変わり、

飛行場を建設するために破壊された建物も、もう元には戻らない。

「僕の帰る場所は?!」

安慶名にそう問い詰められて初めて、山下は気まずそうにそっぽを向きました。

戦争によって永遠に変わってしまった故郷。

もう2度と昔の故郷には戻らない。

それでも安慶名が帰れる場所はこの島しかない…。

山下にようやく沖縄出身の安慶名の気持ちが理解できた瞬間だと感じました。

日本の平和教育の中では、沖縄戦についてほとんど取り上げられていません。

(少なくとも私が平和教育を受けていた頃には)

ですから、私もこの映画に出てくる山下上官と同じで、

沖縄戦に巻き込まれた地元の人々の気持ちなど、ほとんど考えたことがありませんでした。

故郷を戦場にされてしまった沖縄の人々が永遠に失ったもの。

「木の上の軍隊」は、沖縄戦のことをほとんど知らないという人に是非、見てほしい作品です。

 

まとめ

映画「木の上の軍隊」。

戦争映画というよりは、絶望的な状況にあっても生きることを諦めない大切さや、

故郷を戦場にされた沖縄の人々の思いを、私たちに伝えてくれている作品。

沖縄戦のことについては、本土の平和教育でほとんど知る機会のないテーマですし、

この作品が他の戦争映画とは違っている点だと思います。

悲惨なシーンや子どもに見せて気まずくなるようなシーンもほとんどありませんし、

観る価値のあるオススメの映画です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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